衝撃的に 気がついたらそうなっていた。 あとは、想いを確実な物にするために そう考えた。 君の好きなところを 全ては後付けで本当は理由すらない激情。 「声が好き」 「黒い瞳が好き」 「黒い髪が好き」 「指が好き」 「青い軍服姿」 東方司令部の執務室で一人何事かを呟く少年。 少年は、目の前の青年に触りながら愛しそうに呟いた場所を撫でる。 「大佐が好き」 普段恥ずかしがり屋の少年は、青年の寝ているときに、そう呟くのだ。 「...ん」 青年が身じろぎをすると、少年はスッと青年から離れる。 そして、いつものようにソファーで本を読む。 「鋼の...来ていたのかね。」 青年の声にさも今気づきました、と言う風に青年---ロイ・マスタング大佐---をみた。 「あぁ、やっと起きたか、無能大佐」 「...手厳しいことで」 青年はそう言いながら、少年に近づく。 「大佐、これこの間言ってたレポート」 少年はそう言うと同時にソファーから立ち上がった。 青年はそれを受け取りながら少年に問う。 「もう、帰るのかね?」 「あぁ.....いつもの場所で」 少年はそう言うと、返事を待たずに部屋を出て行った。 「あぁ、行くよ。」 next...? |
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