「鋼の、今日はクリスマスだな」
大佐はいきなり東方司令部の執務室でオレにそう声をかけてきた。
オレはと言うと、大佐の執務室にあるソファーの上で新しく手に入った資料を読んでいた。
「・・・あぁ、そうだな。それがなんだってんだ・・?大佐」
大佐の突然のセリフにオレは訳がわからなく聞き返した。
「鋼の、私たちは付き合っているのだよ?」
「あぁ、そうだな」
それがさっきのセリフと関係があるのだろうか?
「一般的にクリスマスは恋人同士が一緒に過ごす日・・・」
大佐が何を言いたいかを理解したオレは・・
「・・じゃなねぇよ。クリスマスはどこぞの宗教の神様の生誕の日だ。」
「・・それは、良いから今日一緒にデートでもしないか?」
デートねぇ・・別に良いけど、今日ここを立つつもりだったしなぁ・・・
「別に良いけど?」
そう言って大佐を見ると大佐は嬉しそうに微笑んでいて・・・
「ニヤニヤしてんじゃねーよ・・・変態佐」
「・・・鋼の、クリスマスプレゼントは最高のディナーでどうだね?」
「あー、それが良い。オレ・・大佐何がほしい?」
オレは大佐の欲しいモノがわからなかったから聞いてみた。
「私かね?私は君と今日という日を一緒に過ごせればいいが・・」
大佐のその言葉に顔が赤くなるのを感じた。
「それじゃあ、オレもそうだろ!ほかに・・・」
「あることにはあるのだが・・・」
大佐が言わない何かが気になって、大佐を睨みつける。
「・・・君から私にキスをしてくれないか?」
「・・・なっ!」
大佐は真剣な顔でオレを見ている。
「・・・いいぜ。それって今?」
そう言えば、大佐は軽くうなずく。
オレは少しだけ気合いを入れて大佐の前に行く。
「・・・一回だけで良いよな?」
「あぁ、君からして貰えるのなら・・・ね」
実は大佐に自分からキスすることは初めてでものすごく緊張した。
一度深呼吸をして
「大佐、目閉じて?」
そう言えば大佐は素直にそうしてくれた。
-----ちゅ
大佐からしてくるような深いやつは今のオレには無理だから、触れるだけの軽いキス
だけど大佐はしばらくするととろけるような笑みをオレにむけた。
「ありがとう。」
そう言われるとかなり照れるから・・・
「早く仕事終わらせろよ・・・」
そう言って、オレはさっきの資料をまた読みはじめた。
二人のクリスマスは
もうすぐ始まる・・・。
end
クリスマス企画第一弾。
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